株式会社 近藤建設興業

ヒートブリッジ?

2017.12.9

岡山市は南区

 

陣屋町街道に建つ

「おかやま暖涼の家」

 

旧街道に付き

道路斜線有の準防火地域

駐車スペース極小と

 

超難関現場・・・・

今日はお施主さを交えての

現場打ち合わせ

 

現場には大工さんの他に

 

システムバスを組み立てる

ユニット職人さんが入っています

いつものよく見かける

現場風景?なのですが

 

せっかくの現場なので

今日は少々レクチャーを

 

先ほどからご覧いただいてる画像・・・

 

何やら「モコモコ」した

綿菓子のようなものが見えるのが

お判りでしょうか?

 

木造の住宅には・・・

断熱方法を大きく分けると

 

柱の外に断熱する「外断熱」

柱の間に断熱する「内断熱」

 

とに分かれます・・・・

 

もちろん断熱材は隙間をあけないで

繋がっている方が良いので

 

「外断熱」の方が

優れているように思えますが

 

木造住宅の場合には断熱性能で云うと

木材が断熱材の約1/46位の性能低下

 

しかしそもそも

木材部分が少ないので

 

その影響は極めて少なく

問題はありません

それよりも柱(木材)の

外に断熱することにより

 

断熱材の厚みを薄くしないと

壁厚が厚くなったり・・・

 

柱の外に貼った断熱材に

外壁を取り付けるので

 

経年経過により

 

外壁の重量により

外壁が垂れ下がってきたりする

デメリットの方が多いのが一般的

 

よって木造住宅の場合

 

「外断熱」でも「内断熱」でも

 

断熱性能についてはさほど違いは無く

 

後者のデメリットの方が

問題となる場合が多いです

 

後は・・・

骨組みに木材以外を使用する場合

 

例えば・・・・鉄骨など

 

鉄の場合

熱の伝わりやすさ

熱伝導率で云うと

木材の約1,000倍!!

 

という事は・・・

 

木材より鉄の方が

断熱が悪いのは

容易に想像できますよね

 

なので

鉄骨やコンクリートの住宅こそ

「外断熱」が必要!!

 

以前は・・・

「外断熱」VS「内断熱」などの

時代もありましたが・・・

 

木造住宅では結論は出尽くし

今では論議が不要という事です

さて・・・

前振りが長くなりましたが

 

これらの「モコモコ」部分

 

鉄でできている金物に

施してあるのが

お判りでしょうか?

 

木造住宅で

意外にも沢山使われている

接合金物・・・

 

もちろんこれらは

すべて鉄で出来ています

 

接合金物と云う位なので

建物の「外」と「内」を貫通し

木材を接合していますので

 

「外」と「内」の熱を伝える

懸け橋になっているという事

 

これらが所謂

「熱の架け橋」=「ヒートブリッジ」

と云われているのです

 

このように業界用語には

皆さんには非常~に難しく

 

意味の分からない言葉が多々あります

 

むろん「住宅の温熱」を

学んでいない人の中にも

これらを知らない人が多々います

 

「家の断熱」とは

単純に言えば

熱が伝わりにくくする事

 

ならば「熱の架け橋」にも

「モコモコ」断熱を施し

伝わりにくくするのは当たり前ですよね

皆さんの現在建築中の家も

 

「熱の架け橋」にならないように

工夫がしてあるのか?

 

チェックされた方が良いでしょうね

 

知ってるのと知らないのとでは

雲泥・・・・天と地の差

 

費用を掛けなくても

ちょっとした工夫で

家は快適になります

 

今日は・・・・

「ヒートブリッジ」に気をつけろ!

でした

 

 

パッシブデザイン「おかやま暖涼の家」

 

 

近藤 直岐

社長のひとりごと

株式会社近藤建設興業 代表取締役。人と住まい、地域と環境、すべてにおいて最善の住まいを常に探求。岡山県の住環境のあり方を本気で考え、未来の大人たちに誇りを持ってバトンを渡すために日々邁進中。
一級建築士/全国SW会性能向上委員会 初代全国委員長/暮らし省エネマイスター/CASBEE戸建評価員/HEAT20正会員

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