株式会社 近藤建設興業

「腕」の評価?

2020.6.23

良くない事ですが・・・

最近メジャーになってしまった

サーモカメラ・・・

 

我々は元々持ち合わせていて

本来の使い方は・・・

 

様々なモノの表面温度を計測し

熱移動や隙間の測定に使用しています

今回はそんなサーモカメラを駆使した

住宅の「隙間の測定」をご紹介します

 

倉敷市は真備町・・・

大きな立派な邸宅です

 

最上階にある窓は実は・・・

 

緊急事態時の避難経路として

念の為に設けてあります

そこで行われた「隙間の測定」

 

所謂「気密測定」と呼ばれ

家全体の「隙間」を実測して

明らかにする作業・・・

 

何故故?

「気密測定」が必要なのか?と

云いますと・・・

 

住まいの隙間を極力少なくする為

 

例えば・・・隙間が多いと

 

・風が強いと隙間から風が入る(影響大)

・暖房冷房しても隙間から熱が出入りする

・換気が計画的設計通りにならない出来ない

・粉塵、臭気、音など外的な影響を受けやすい

・等々・・・

 

その影響はきりが有りません

よって家の隙間を極力無くす為に

隙間を塞ぐ作業をひたすら行い

 

その集大成チェックの為に

「気密測定」を行っています

 

無論結果が悪ければ

良くなるまで手直し補修を行い

更に計測・・・

 

現在弊社の社内基準はC値0.3以下

 

昨年1年の平均値が0.2

 

今回の実測も0.14と云う

素晴らしい数値が出ました

只・・・最近測定数値が良くなり

気になり始めたのが「決定係数」

 

測定時の決定係数は0.98と定められていて

それ以上でないと機械が反応しない・・・

所謂計測不能状態になります

 

要は・・・気密が良すぎて

測定器の上限C値0.1になってしまう事

 

補正して手計算で最終値を決めないと

行けなくなったり

 

何だかしっくりこない事態が起きています

 

C値0.1以下の数値を計測できる

機器もあるそうで・・・

 

まさかの「測定不能」

でも・・・いずれも

現場の大工さんのおかげ

 

工業化が進んだ現在の家でも

少なからず手作業は欠かせませんし

 

ましてやプレファブ住宅

所謂

大手ハウスメーカー以外の家は

未だに現場の手作業で家を造っています

 

沢山つくればつくるほど

大工さんも大勢必要になり

 

その「腕」に頼らざるを得なくなります

 

勿論それらの大工さんが全て

均一な「腕」を持っている訳では無く

 

手づくりで沢山の家を造る事の

リスクは・・・

 

皆さんでもお分かりいただけると思います

 

そんな「気密測定」は

大工さんの「腕」の評価の一つだと

思いますが・・・

 

 

60年続く家

 

 

近藤 直岐

社長のひとりごと

株式会社近藤建設興業 代表取締役。人と住まい、地域と環境、すべてにおいて最善の住まいを常に探求。岡山県の住環境のあり方を本気で考え、未来の大人たちに誇りを持ってバトンを渡すために日々邁進中。
一級建築士/全国SW会性能向上委員会 初代全国委員長/暮らし省エネマイスター/CASBEE戸建評価員/HEAT20正会員

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